クラウド経理・労務プロサポート@東京

クラウド経理のセキュリティは大丈夫?安心して利用するためのガイド

author:kagura

①クラウド経理のセキュリティ基準


クラウド経理とは、従来の自社完結型のオンプレミス経理(インストール型)とは異なり、
データを仮想クラウドで保管・管理するものです。


・クラウドに接続できる環境があれば場所を選ばずに会計処理ができる
・ソフトをインストールする必要がないためデータ容量が少なくて済む
・同時に複数人がアクセスできるため、効率よく業務が進められる


などのメリットが存在し、導入企業・個人事業主も増えています。

会計ソフトを提供する各社が様々なクラウドサービスを提供しており、それぞれが独自のセキュリティ基準を設けています。

②安全なクラウドサービスの選び方


様々なシステムが構築される中、安全性の担保されたサービスを選ぶポイントがいくつかあります。

通信の暗号化


第三者がデータを解読することができないよう、元データを加工することを暗号化と言います。
暗号化には複数種類があるため、利用する会計ソフトがどの暗号方式を用いているのかを確認してみるのがひとつの手です。

バックアップ体制


クラウド経理の利点に端末のストレレージ容量を圧迫しない点があります。
他方で当該仮想クラウドに万が一があった場合、すべてのデータを失ってしまう可能性があります。
そのようなトラブルが起きた際の復元手段、バックアップ体制を確認することも大切です。

顧客データ保持ポリシー


システムに入力した経理データ等の取り扱いに関する方針をデータ保持ポリシーと呼びます。
情報の源であるデータを保管する際、何をどれくらいの期間保存し、あるいは何をいつ削除するのかが重要です。
それは、データを預けたクラウドソフト利用者はもちろん、ソフトを運用する企業から見ても同様に言えます。
不要なデータを保存し続けることで容量を圧迫することがないよう、保持期間を一定に制限する企業も多いため、
自社にとって必要な期間を満たしているかを確認してみましょう。
例えば、個人事業主の場合、日々の取引を示す書類である仕訳帳につき、原則7年間の保存が義務付けられています。
データ保持ポリシーで保存期間を5年と定めているサービス等は避けた方がベターです。

アクセス権限


特に他のサービスと連携機能がある場合にアクセス権限の制御が大切です。
例えば、銀行口座やクレジットカードとの紐づけが可能な会計ソフトが多数存在します。
紐づけの際、不要な企業情報の入力を求められないか、過大なアクセス権限の提供に同意を請求してこないか、等受け渡す権限の範囲もチェックしてみてください。

また、アクセス権限の制御は社内においても有効です。
情報漏洩を防ぐためにも全ての職員が等しくアクセス権を持つ必要はなく、クラウドサービスの入力が可能な人、閲覧のみが可能な人、入力も閲覧も不可能な人、等役職や業務内容に合わせて振り分けを行うことでかえって業務効率が上がる可能性があります。
多くの従業員を持つ事業者の場合、このような機能のあるサービスを利用するのがおすすめです。

アクセスログ


不正アクセスを防ぐため、データへのアクセスがあった際のログ(記録)が残ると安心です。
普段アクセスしない端末からログインがあった際、メール等で通知が来るシステムを選ぶと安心です。

クラウドセキュリティ認証、プライバシーマーク


セキュリティ管理や個人情報の取り扱いが適切に行われていることを示す第三者評価の取得有無もサービス選びの軸となります。
 〇ISMSクラウドセキュリティ認証
 〇CSマーク
 〇プライバシーマーク
などの認証、規格を受けているか、確認してみましょう。

二段階認証


ID,PWのみでログインする通常のシステムの他、SMSを用いた認証コードや、指紋認証等を使って再度の認証を求められる二段階認証、多要素認証を導入しているシステムも多く存在します。ログインに求められる工数が増えるため、セキュリティ面で安心感が増えます。

その他、専門家におすすめのクラウドサービスを尋ねてみるのも一つの手です。
弊社㈱Nコンサルティングでも相談を承っておりますので、お気軽にご連絡くださいませ。

③データ保護のベストプラクティス


安全性確保のため、会計ソフト側のみではなく、自社社員のセキュリティ意識を高めることも重要です。
覗き見やなりすましなどのアナログな手法を用いて企業の重要情報を抜き取ること(ソーシャルエンジニアリング)は現在でも有用な情報流出手段とされています。
不用意に社外で機密データを開かない、社用端末を不明なWi-fiに接続しない、等基本的な事項を徹底することがセキュリティ保護の第一歩です。


しかし、どれほど従業員の方がセキュリティに気を配ったとしても、その他の業務に追われてついうっかり…という事故が発生してもやむを得ません。
そんな場合に備えて、当該業務を専門家に委託してみませんか?
クラウドサービス、経理のどちらにも精通する外部機関にアウトソーシングすることでデータの適切な保管ができ、本来の業務に集中できることで作業効率アップにもつながります。

④セキュリティトラブル時の対応方法

トラブルが発生した際、第一に落ち着くことが大切です。
まずは冷静にログインパスワードを変更しましょう。
変更後、システムにトラブルがあった旨を連絡します。


また、預金口座等を連携している場合はそちらに被害が無いかを確認することも大切です。
実際に被害が起きていないかを確認し、起きていない場合であっても不安に応じて連携解除等の手続きを取りましょう。

トラブルには焦りがつきものですが、一息ついてクールダウンしてください。
トラブルの原因が社内にあった場合は、専門家へのアウトソーシングを積極的に考えてみてはいかがでしょうか?

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